読書の秋です Vol.1 『古伊万里』

読書の秋。本を読みましょうぞ。と、借りてきたのは角川ソフィア文庫から出ているジャパノロジーコレクション(他には『根付』や『盆栽』、『和菓子』、はては『妖怪』なんかもあるみたいでちょっと気になります)の1冊。『古伊万里』です。

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表紙がすっきりとしていて美しい染付を際立たせています。
中を開いても写真が豊富で、眺めるだけでも楽しい1冊です。
精緻な色絵の表情、染付のモチーフの面白さ…ああ、今すぐ骨董屋さんに出かけたくなります。
地名や歴史の話など、私には眠たくなってしまうのですが、何度も繰り返し説明してくれるのでうとうとしながらも最終的になんとなく流れがつかめてしまう優しい本です。歴史についてもほんわかと理解できますが、江戸の世でどのようにやきものが使われていたかについても書かれていて、それがとても興味深いです。

それにしても色絵の美しさ、鍋島のデザイン力は言わずもがなですが、シンプルに呉須1色の染付でも絵巻のように絵柄を書きこんでいる作品は本当に面白く、昔の日本人のセンスに拍手を送りたくなりました。
本書に写真付きで紹介されている『染付有田皿山職人尽し絵図大皿』(いつも思うけど、やきものの作品名って作品名だけですべてを説明しようとしてとんでもなく長いタイトルになってしまってますよね…。タイトル通り、有田の皿山で働く職人たちの様子を描いたものです)なんて、見飽きることが無さそうです。職人は大概ふんどし一丁で菊練りしたりろくろを回したりしていてとてもユーモラスな雰囲気に溢れています。『染付草紙散し文向付』もその名の通り、草紙(ノート)が散らされたデザインで、なんだかとっても前衛的に映ります。動物や富士山などありふれていると思われるモチーフも一筋縄ではいかないデザイン力、ユーモラスなタッチで描かれていて本当に素敵。歌舞伎や小説を題材にした絵柄など、素敵な遊び心に満ちています。江戸時代の人々のセンス、かっちょいいです。脱帽です。

さて、先日までそばちょこ展を開催していた曜燿ですが、現在別の企画展を準備しています。
でもこの本に蕎麦猪口を特集したページがあってあんまり素敵だったので常設スペースに蕎麦猪口コーナーを作ってみました。

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本でたくさん紹介されていた伝統柄の唐草のものもありますよー!

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古いものの写しをなさっている柳川謙治さんの作品です。長く使われている絵柄というのはやはりそれだけ力があってかっこいいです。芸術の秋と食欲の秋、どちらも満たせるアイテムです。お手に取ってご覧いただけたら嬉しいです。

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by g_yoyo | 2015-10-05 11:00 | つれづれ。 | Comments(0)

茨城県笠間にある陶芸ギャラリー曜燿のブログです。


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